新生児のデリケートゾーンは、バリア機能が未熟で、かぶれやすい部位です。初期段階や軽い症状のおむつかぶれは、ホームケアで改善できます。この記事では、新生児のデリケートゾーンのケアについて、解説しています。かぶれやすい原因やデリケートゾーンの拭き方も解説しているので、参考にしてくださいね。
新生児〜低月齢の赤ちゃんはデリケートゾーンがかぶれやすい
新生児〜低月齢の赤ちゃんは、デリケートゾーンがかぶれやすくなります。肌が薄く、バリア機能が未熟であるためです。母乳・ミルク育児でうんちがゆるく、排泄回数が多いため、おしりが不衛生になりやすい状況も影響します。
月齢が進むにつれて排泄回数が減り、生後6か月以降はかぶれる頻度も減ります。それまでは根気よく向き合っていきましょう。デリケートゾーンのかぶれのことを、おむつかぶれと呼びます。ここでは、おむつかぶれについて解説します。
おむつかぶれとは
おむつかぶれとは、おむつが当たる部分に起こる皮膚の炎症です。医学的には「おむつ皮膚炎」と呼びます。おしり全体が赤くなったり、ポツポツとあせものような湿疹ができたりします。炎症はかゆみや痛みが発生し、悪化すると血がにじむ場合もあります。
赤ちゃんの肌はデリケートで、新生児期では特に季節を問わずなりやすい症状です。ほとんどの赤ちゃんが、1度だけでなく何度も経験します。
おむつかぶれが起こり始めたサイン
おむつかぶれには、起こり始めたサインがあります。以下の様子が見られる場合は、症状が始まっているかもしれません。
・おむつが当たる部分が赤くなっている
・おむつのギャザー部分だけ赤くなっている
・おしりに赤いブツブツの湿疹ができている
・おしりを拭くと痛がって泣く
・入浴時におしりにお湯をかけると泣く
・おむつを外すと、かゆがっておしりに手をやる
赤ちゃんのサインを見逃さないように、肌状態を毎日チェックしましょう。
おむつかぶれの原因
おむつかぶれは、おしっこやうんち、汗などの刺激が原因です。ここでは、おむつかぶれの原因について解説します。
おしりかぶれについては、以下の記事にも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
※参考:赤ちゃんのおしりかぶれの原因とケア方法|おむつかぶれが起きやすいときは?
おしっこ
おしっこは水のようですが、腎臓で濾過された体内の老廃物を含むため、肌につくと刺激になります。排泄して時間が経つと分解が進み、アルカリ性になるため、さらに肌にダメージを与える要因です。
うんち
うんちは、大腸菌や酵素など、肌に刺激を与える成分が多く含まれています。とくに下痢は、通常のうんちに比べてアルカリ性の腸の分泌液や消化酵素を多く含み、刺激が高まるため注意が必要です。 また、新生児から離乳食開始前の赤ちゃんのゆるいうんちは、水分が多く、ムレにもつながります。
うんちがおむつのなかに放置されたままになると、刺激とムレがダブルで影響し、かぶれやすくなります。
汗・ムレ
汗・ムレも原因です。元気いっぱいに動いた日や、夏の暑い時期は、おしりにも汗をかき、湿気でおむつのなかがムレます。おしっこやうんちの後は、おむつのなかの温度・湿度が上昇します。ムレてふやけた肌はバリア機能が低下し、傷つきやすくなるため、おしっこ・うんち、おむつとの擦れといった少しの刺激でも、おむつかぶれを引き起こします。
肌に合わないおむつ・おしりふき
肌に合わないおむつ・おしりふきを使うことも原因の1つです。サイズが合わない小さなおむつを履かせたり、おしりふきでゴシゴシこすったりすると、物理的刺激を与えます。おむつのサイズは定期的に見直し、おむつ替えやおしりふきは刺激を与えないように、やさしく行いましょう。
おむつ・おしりふきの素材が赤ちゃんの肌に合っていない場合は、デリケート肌用のものを試してみるのがおすすめです。
新生児のデリケートゾーンをケアする4つのポイント
新生児のデリケートゾーンのケアを日頃から徹底すると、おむつかぶれの予防にもつながります。ここでは、新生児のデリケートゾーンをケアする4つのポイントについて解説します。
1.肌を清潔にする
常に肌を清潔にすることが大切です。赤ちゃんがおしっこやうんちをして、おむつが濡れたら、すぐに取り替えましょう。おむつかぶれが起こっているときは、汚れたままにせず、普段よりもこまめに取り替えることを意識します。外出時もできるだけおむつが濡れたままにならないように、おむつ替えのスペースがあるかを確認しておくと安心です。
2.おしっこ・うんち・汗をやさしく拭く
おむつ替えでは、水分を含ませたやわらかいコットンやおしりふきで、おしっこ・うんち・汗をやさしく拭きましょう。おしっこ・汗のときは、ぬるま湯につけて軽く絞ったコットンで、押さえふきがおすすめです。うんちのときはぬるま湯をしっかり含ませて、やさしく当てて拭き取ると、するんときれいに落ちます。ゴシゴシ擦ると症状が悪化するため、注意が必要です。
3.おむつを履かせる前によく乾かす
おむつを履かせる前に、デリケートゾーンやおしり、しわのなかまでよく乾かしましょう。濡れた状態でおむつを履かせると、ムレてかぶれやすくなります。コットンやタオルで、やさしく押さえるように水分を吸い取って、湿り気を取りましょう。
暖かい季節や、時間に余裕があるときは、デリケートゾーンが完全に乾くのを待ってから新しいおむつを履かせると安心です。風邪を引かないように室温を調整してから、しばらくおむつを履かせずにおく、うちわであおいで乾かすといった方法が効果的です。
4.保湿剤で肌を保護する
肌を清潔にしたら、保護剤で肌を保護することも欠かせません。保護剤には、赤ちゃん用のクリームやワセリン、ベビーオイルなどがあります。赤ちゃんの肌がみずみずしく見えるのは、肌の角質層が薄いためです。薄くて傷つきやすい赤ちゃんの肌は、保湿により、肌のバリア機能を高めることが大切です。保湿剤をやさしく塗り、肌状態を健康に保ってあげましょう。
デリケートゾーンの拭き方
デリケートゾーンの拭き方は、男の子と女の子で異なります。ここでは、男女別のポイントを解説します。
男の子の場合
男の子の場合は、最初に排尿部をきれいにします。うんちのときは汚れが少ない場所から拭き、最後に肛門を拭きます。男の子は睾丸の裏側やしわにも汚れが残りやすいため、忘れずに拭きましょう。足の付け根や背中も汚れている場合があるので、丁寧に確認することが大切です。
女の子の場合
女の子の場合は、必ず前から後ろに向かって拭きます。うんちの菌が尿道に入ると、細菌感染を起こすことがあるためです。女の子は割れ目やひだに汚れが溜まりやすいため、よくチェックしましょう。割れ目のなかがうんちで汚れているときは、ぬるま湯で洗い流します。
新生児のデリケートゾーンのケアにおすすめのおしりふき
おしりふきは多くの種類があり、「どれがよいの?」「どれが安心なの?」と迷う人も多いでしょう。ここでは、新生児におすすめのおしりふきを紹介します。
コットンのおしりふき レギュラーサイズ 220枚
「コットンのおしりふき レギュラーサイズ 220枚」は、赤ちゃんの肌にやさしいコットン100%のおしりふきです。1枚でしっかり拭き取れる厚手タイプで、毛羽立ちにくさが魅力です。
ドライタイプのため、コットンとぬるま湯を使ったデリケートゾーンケアに最適です。コットンにぬるま湯を含ませて軽く絞るとおしっこや汗の押さえふきに、ぬるま湯をしっかり含ませるとうんちの拭き取りに最適です。ドライのまま使用することで、水分の拭き取り、保湿剤やベビーオイルをたらした肌の手入れにも重宝します。
おむつかぶれの症状が改善しないときは病院へ
ホームケアを続けてもおむつかぶれの症状が改善しないときは、病院を受診しましょう。ここでは、受診の目安と治療方法について解説します。
受診の目安
おしりを拭くと赤ちゃんが泣く、赤みや湿疹の炎症が広がっている、ホームケアをしても症状が改善しないといった場合には、小児科や皮膚科の受診をおすすめします。ただれる、皮がむけて血がにじむといったひどい症状の場合は、迷わず受診しましょう。
治療方法
おむつかぶれと診断されると、弱いステロイド外用剤が処方されます。用量・用法を守って適切にステロイド外用剤を使うと、短期間で炎症が治ります。数日様子を見て症状が改善されない、悪化しているといった場合は、再度病院を受診しましょう。赤ちゃん用の市販薬もありますが、できるだけ病院の受診をおすすめします。
長期間治らない場合はカンジダ皮膚炎の可能性がある
長期間治らない場合は、カンジダ皮膚炎の可能性があります。カンジダ皮膚炎とは、カンジダというカビの1種が原因で起こる肌トラブルです。おむつが触れない奥までただれている、ステロイド外用剤で赤みが引かないといった場合は、カンジダ皮膚炎を疑いましょう。
おむつかぶれの薬では悪化するため注意が必要
カンジダ皮膚炎はおむつかぶれと症状が似ていますが、おむつかぶれのステロイド外用剤を使うと悪化するため注意しなければなりません。カンジダ皮膚炎に有効な外用剤での治療が必要です。カンジダ皮膚炎の治療は医師による検査が必要になるため、自己判断は避け、病院を受診しましょう。薬を使えば1〜2週間でよくなります。
赤ちゃんのカンジダ皮膚炎については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
※参考:赤ちゃんのカンジダ皮膚炎とは?おむつかぶれとの違い、原因、ホームケアも解説
まとめ
新生児のデリケートゾーンは、かぶれやすいためホームケアが大切です。おむつ替えでは、肌を清潔にして、汚れをやさしく拭き、よく乾燥させて、適宜保湿剤で保護しましょう。デリケートゾーンを拭く際は、コットンとぬるま湯を使うケアがおすすめです。
「コットンのおしりふき レギュラーサイズ 220枚」は、天然素材のコットン100%でできた厚手のコットンです。ぬるま湯を含ませて汚れを拭いたり、水分を拭き取ったり、肌の手入れにも使ったりと多様に使えます。赤ちゃんのデリケートゾーンに安心して使える商品を探している人は、ぜひお試しくださいね。
親子で使えるのも嬉しい♪